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いせや呉服店 改装工事



第10回
佐野市水と緑と
万葉のまち景観賞
受賞作品

町並みにふさわしい建築へ




田沼町の中心地、一瓶塚稲荷神社のT字路に佇む、江戸時代から営む呉服店です。
本建屋は、明治時代に建てられた130年を超える蔵を店舗として利用しており、昭和50年代にシャッターを設けた「洋服店」に改装をして、総合衣料店として営んでいました。
前回の改装から約40年が経ち、屋根の老朽化の問題や田沼の商店街がシャッター通りになる懸念などを感じておられました。
「街並みに似合う蔵本来の佇まいを取り戻したい」という建て主様のご意向から、近代的要素を排除し、日本古来の瓦屋根、金属屋根、金属樋、そして周囲の木塀と調和するように、下見板を利用した外壁に整えました。
神社の鳥居からつながる蔵の風景が、何世代も受け継がれる景観として整えられたと感じられるプロジェクトでした。

場  所 栃木県佐野市田沼町
用  途 店舗併用住宅
時  期 2022年6月~2023年2月
工  法 土蔵造り / 木造
規  模 2階建て
敷地面積
面  積 ㎡ 
工事請負 ㈲カメハウス(佐野市田沼町)

■町並みに似合う佇まい

田沼町の顔である一瓶塚稲荷神社の街並みに配慮した落ち着いた佇まいです

■新築当時に思いを馳せ

明治のころ・・・
この地に建築された当時の佇まいはどんな風であったろう

■手を加え続けること

次の時代へ届けられたでしょうか
手入れをして大切に使い続けること、良い物は永く引き継がれていって欲しい

■外壁・下見板
木塀から連なる外壁の一体感は、伸びやかに街並みを整えます

■軒先空間
道路境界線を気にしながら、しっかり軒先を出して、街ゆく歩行者の為に、雨や陽ざしを防ぐ豊かな場所を提供

■ Before ■
昭和時代の店舗改修によって、蔵の雰囲気を覆い隠すタイルの外壁とシャッターを有する洋風建築
呉服を販売する目的に洋服を加えた総合衣料店として、営業をされてきました。

➡➡➡➡ After

■ Before ■
屋根部の老朽化、外壁タイルの劣化、シャッターを使った店舗イメージなど・・・
今後、営業をされていくことに”店舗”としての課題が山積しておりました

■ Before ■
見慣れた景観(まちなみ)にメスを入れること
本来あるべき姿とは…
改修することで、街なみをより良くするプロジェクトに関われた事は、設計者としてとても幸福でした。